Unicode 変換用拡張モジュール version 0.4.12 吉田正人 - 概要 本モジュールは,ISO/IEC 10646 (Unicode) 文字列と 日本語文字 列との相互変換のための拡張モジュールです。 サポートしている エンコーディングは UCS-4, UTF-16, UTF-8, EUC-JP, CP932 (Windows で使われている Shift_JIS の変種) です。 自動的にエンコーディングを認識する機能はありません。 EUC-JP と Unicode との間の変換テーブルが version 0.3.x まで とは変更されているのでご注意下さい。 - インストール Ruby-1.6 以降でしか動作確認されていません。Ruby-1.6.7 以降の使用をおすすめします。 モジュールのソースのあるディレクトリの下に uconv のソースを 展開してください。 cd ext gzip -dc < uconv-version.tar.gz | tar xvf - cd uconv EUC-JP,CP932 用変換テーブルを持っているため,かなり大きいモ ジュールになります。もし,EUC-JP または CP932 のどちらかしか 使わない場合は extconf.cf の USE_EUC か USE_SJIS を削るとサ イズを小さくできます。Windows の場合,USE_WIN32API を指定す ると CP932 の変換に Win32 API を使うので,モジュールを小さく できます。 後は通常のモジュールインストールを行ってください。動的リン クに対応している場合は以下の通りです。 ruby extconf.rb make make install - 使い方 Ruby の make 時に静的にリンクしていない場合は, require "uconv" としてから使用してください。 - モジュール関数 u16swap (u2swap),u4swap 以外は UTF-16, UCS-4 文字列はリト ルエンディアンでなくてはなりません。 以前 UCS-2 を扱っていた関数は UTF-16 を扱うように変更され ました。 関数によってはすべての ZERO WIDTH NO-BREAK SPACE (U+FEFF) を BYTE ORDER MARK (BOM) とみなして削除してしまいます。 | 変換先 | EUC-JP CP932 UTF-8 UTF-16 UCS-4 ---------+------------------------------------------------ EUC-JP| \ - euctou8 euctou16 - 変 CP932 | - \ sjistou8 sjistou16 - 換 UTF-8 | u8toeuc u8tosjis \ u8tou16 u8tou4 元 UTF-16| u16toeuc u16tosjis u16tou8 u16swap u16tou4 USC-4 | - - u4tou8 u4tou16 u4swap utf16 = Uconv.u16swap(utf16) ucs2 = Uconv.u2swap(ucs2) utf16 = Uconv.u16swap!(utf16) ucs2 = Uconv.u2swap!(ucs2) UTF-16 文字列をバイトスワップします。リトルエンディアン の場合はビッグエンディアンに変換されます。 ! の付いた関数は引き数の文字列を直接変更します。 ucs4 = Uconv.u4swap(ucs4) ucs4 = Uconv.u4swap!(ucs4) UCS-4 文字列をバイトスワップします。1234 というバイトオー ダが 4321 に変換されます ! の付いた関数は引き数の文字列を直接変更します。 utf16 = Uconv.u8tou16(utf8) ucs2 = Uconv.u8tou2(utf8) UTF-8 文字列を UTF-16 文字列に変換します。不正な UTF-8 シーケンスは例外が発生します。UTF-16 で表現できる文字 (U-00000000 〜 U-0010FFFF) 以外の文字が入っていると例外 が発生します。 utf8 = Uconv.u16tou8(utf16) utf8 = Uconv.u2tou8(ucs2) UTF-16 文字列を UTF-8 文字列に変換します。デフォルトでは ZWNBSP (U+FEFF) は削除されます。不正なサロゲート・ペアは 例外が発生します。 utf8 = Uconv.u4tou8(ucs4) UCS-4 文字列を UTF-8 文字列に変換します。デフォルトでは ZWNBSP (U+FEFF) は削除されます。 ucs4 = Uconv.u8tou4(utf8) UTF-8 文字列を UCS-4 文字列に変換します。不正な UTF-8 シーケンスは例外が発生します。 utf16 = Uconv.u4tou16(ucs4) UCS-4 文字列を UTF-16 文字列に変換します。UTF-16 で表現 できる文字 (U-00000000 〜 U-0010FFFF) 以外の文字が入って いると例外が発生します。 ucs4 = Uconv.u16tou4(utf16) UTF-16 文字列を UCS-4 文字列に変換します。不正なサロゲー ト・ペアは例外が発生します。 euc = Uconv.u16toeuc(utf16) euc = Uconv.u2toeuc(ucs2) UTF-16 文字列を EUC-JP 文字列に変換します。変換できない文 字は Uconv.unknown_unicode_handler が未定義の場合,'?' になります。 utf16 = Uconv.euctou16(euc) ucs2 = Uconv.euctou2(euc) EUC-JP 文字列を UTF-16 文字列に変換します。 euc = Uconv.u8toeuc(utf8) UTF-8 文字列を EUC-JP 文字列に変換します。 u16toeuc(u8tou16(utf8)) と同等です。 utf8 = Uconv.euctou8(euc) EUC-JP 文字列を UTF-8 文字列に変換します。 u16tou8(euctou16(euc)) と同等です。 sjis = Uconv.u16tosjis(utf16) sjis = Uconv.u2tosjis(ucs2) UTF-16 文字列を CP932 文字列に変換します。変換できない文 字は Uconv.unknown_unicode_handler が未定義の場合,'?' になります。 utf16 = Uconv.sjistou16(sjis) ucs2 = Uconv.sjistou2(sjis) CP932 文字列を UTF-16 文字列に変換します。 sjis = Uconv.u8tosjis(utf8) UTF-8 文字列を CP932 文字列に変換します。 u16tosjis(u8tou16(utf8)) と同等です。 utf8 = Uconv.sjistou8(sjis) CP932 文字列を UTF-8 文字列に変換します。 u16tou8(sjistou16(sjis)) と同等です。 euc = Uconv.unknown_unicode_handler(unicode) UTF-16 または UTF-8 から EUC-JP または CP932 に変換する とき,変換できない UCS 文字 があった場合に呼び出されるハ ンドラです。引数として Unocode の文字コードが整数で渡さ れます。戻値として文字列を返して下さい。初期状態では未定 義です。 unicode = Uconv.unknown_euc_handler(euc) EUC-JP から UTF-16 または UTF-8 に変換するときに,JIS X 0208,JIS X 0212 で未定義の文字があった場合に呼び出され るハンドラです。引き数として,2 バイトまたは 3 バイトの EUC の文字列が渡されます。戻値として 16 ビットの整数を返 してください。初期状態では未定義です。 unicode = Uconv.unknown_sjis_handler(sjis) CP932 から UTF-16 または UTF-8 に変換するときに,CP932 で未定義の文字があった場合に呼び出されるハンドラです。引 き数として,2 バイトまたは 3 バイトの CP932 の文字列が渡 されます。戻値として 16 ビットの整数を返してください。初 期状態では未定義です。 flag = Uconv::eliminate_zwnbsp Uconv::eliminate_zwnbsp = flag ZWNBSP 文字削除フラグの参照,変更を行います。flag は true か false を指定して下さい。初期値は true です。 true の場合,u4tou8, u16tou8 関数で ZWNBSP 文字が削除さ れます。false の場合は ZWNBSP 文字は保存されます。 flag = Uconv::shortest Uconv::shortest = flag 最短形式フラグの参照,変更を行います。flag は true か false を指定して下さい。初期値は true です。true の場合, u8to* 関数で UTF-8 文字列が最短形式でない時に例外が発生 します。 char = Uconv::replace_invalid Uconv::replace_invalid(char) UTF-8, UTF-16, UCS-4 文字列を変換するとき,不正なバイト 列があった場合の置換文字を参照,指定します。nil を指定し た場合,不正なバイト列を変換しようとすると例外が発生しま す。nil 以外の整数が指定された場合,不正なバイト列の代わ りに指定されたコードポイントの文字を挿入します。初期値は nil です。 - 注意 以前のバージョンでは Windows の Unicode ファイルとの互換性を 考慮して,Unicode Inc. の変換テーブルに一部手を加えたものを 使っていましたが,version 0.4 では CP932 変換テーブルを別に 用意したので,EUC-JP 変換テーブルは Unicode Inc. の変換テー ブルのままとしました。 以前のバージョンでは WAVE DASH [U+301C] と FULL WIDTH TILDE [U+FF5E] を EUC-JP に変換する際,両方とも '〜' (EUC-JP: A1C1) にしていましたが,version 0.4 では FULL WIDTH TILDE は 未定義文字になります。逆に EUC-JP の '〜' を UCS-2 または UTF-8 に変換する場合は U+FF5E に変換していましたが,U+301C に変換するようになりました。 CP932 変換テーブルを使う場合は WAVE DASH は未定義文字, FULL WIDTH TILDE と '〜' (CP932: 8160) は相互変換します。 USE_WIN32API を指定した場合,UCS -> CP932 の変換結果がテーブ ルを使った場合と異なる結果になることがあります。 - 権利 本拡張モジュールの著作権は吉田正人が保持します。 本拡張モジュールは,Ruby 本体のライセンスにしたがって利用す ることができます。 - 作者 吉田正人 - 履歴 Mar 12, 2003 version 0.4.12 for ruby 1.8.0 Oct 3, 2002 version 0.4.11 --enable-compat-win32api 追加 (CP932 テーブルを Win32API 互換にする) Sep 4, 2002 version 0.4.10 メモリリークの修正 Feb 10, 2002 version 0.4.9 replace_invalid 追加 Dec 10, 2001 version 0.4.8 汚染状態の感染に対応 Nov 23, 2001 version 0.4.7 non-shortest form UTF-8 をチェック Exception を Uconv::Error に変更 Mar 4, 2001 version 0.4.6 s2u_conv2 を修正 USE_WIN32API 追加 Jan 30, 2001 version 0.4.5 u2s_conv2 を修正 USC/CP932 変換テーブルを変更 Apr 18, 2000 version 0.4.4 SJIS から UCS の変換バグを修正 Mar 11, 2000 version 0.4.3 non-constant initializers の削除 Nov 23, 1999 version 0.4.2 eliminate_zwnbsp フラグ追加 ustring ライブラリを最新版に差し替え 若干の高速化 Nov 19, 1999 version 0.4.1 addUString のバグフィックス Nov 5, 1999 version 0.4.0 CP932 対応 Mar 29, 1999 version 0.3.1 GC に害がある様なので xmalloc の使用をやめた Feb 22, 1999 version 0.3.0 UCS-4,UTF-16 サポート Jan 13, 1999 version 0.2.2 補助漢字サポート Aug 15, 1998 version 0.2.1 英語版 README ファイル追加 Jul 24, 1998 version 0.2 変換できない文字があったときにハン ドラを呼び出すように変更 メモリ管理方法を変更 Jul 8, 1998 version 0.1 リリース